シュノーケリングやサーフィンなど、海で楽しむマリンスポーツを趣味にする人が増えてきました。 国内だけでなく、海のきれいな海外に旅行へ行く際も、体験コースなどで遊ぶ入も多いのではないでしょうか。
マリンスポーツは水のあるところで遊ぶので、当然ウェットスーツという特殊なスーツを 着用する必要があります。ウェットスーツには複数の種類があり、場所やスポーツによって着用すべきスーツが異なります。また正しいサイズのスーツを着用しなければ、マリンスポーツを思いっきり楽しむことができないでしょう。
ではどのようなウェットスーツを選んだらよいでしょうか? ウェットスーツに関する疑問にお答えしたいと思います。
ウェットスーツはなぜ必要?

そもそもなぜウェットスーツを着る必要があるのでしょうか?
まず、海や川などには 様々な生き物が生息しています。どこに何が居るのか全てを把握することは不可能です。 生き物の中には鋭いとげを持っていたり毒を含む生き物も存在します。そんな生き物たちから肌を守るためスーツで体を保護する必要があるのです。
また、スーツには体温の低下を防ぐ役割も持っています。水温が暖かかったとしても長時間水に浸かっていると体温が徐々に下がっていき、 低体温症に繋がる危険があります。スーツはそれらを防いでくれるのです。
さらに水場で動きやすいという利点もあります。体にフィットしたスーツを着れば、水の抵抗を減らし動きやすくなるのです。
ウェットスーツの種類9つ
■①フルスーツ

手首から足首まで体全体を覆っており、水の生き物や障害物からの衝撃や傷から肌を守ります。マリンスポーツを楽しむにあたり最も普及しているスーツといえるでしょう。1年中着ることができ紫外線を予防することもできますが、海外のリゾート地のように気温が高い地域で着用する場合は、いささか暑く感じるかもしれません。
秋以降の寒い時期や地域で着る場合は、下に保温性の高いインナーを着たりフードという頭を覆うマスクのようなものをかぶったりして体を温めます。2万円台から3万円台で購入することができます。
■②シーガル

フルスーツの半そでバージョンです。気温は高いが水温がやや低い場所でマリンスポーツを楽しむ際に有効です。フルスーツよりも、生地の厚さが薄い物が多いので、フルスーツより伸びやすく動きやすいメリットがあります。
春から秋ごろにかけて着用することができます。下記に記載されているタッパーやベストと組み合わせて重ね着することで、寒さの調節ができます。こちらもおよそ 2万円台から3万円台で購入することができます。
■③スプリング

半そで半ズボンタイプのスーツです。南国などの気温がかなり高い地域で着用します。
なのでメインのウェットスーツの他に2着目か3着目にスプリングを購入して持っているという方が多いです。タッパーやべストと重ね着して温度を調節します。1 万円台~2万円台で購入することができます。
■④タッパー

上半身のみの、ジャケットのようなスーツです。上記に記載しているスプリングやシーガルと一緒に着用し、寒さを防いでくれます。ラッシュガードよりも紫外線を予防してくれる効果が高いため、 紫外線を避けたいならば持っておくことをおすすめします。
下は水着やサーフトランクスを着用している人が多いです。1万円以下で購入することができます。
■⑤ラッシュガード

薄いナイロン製の素材でできており、擦れや肌を紫外線から守り日焼けを予防します。
またほとんどのスーツの下に着ることができ、インナーとして使用するのに適しています。もちろんラッシュガードのみで楽しむこともでき、暖かい場所でシュノーケリングやサーフィンを するときにはラッシュガードがおすすめです。
■⑥ベスト

上半身のみの、ノースリーブタイプのウェットスーツです。保温に優れているため、他のウェットスーツの下に着用し、インナーとして使用することができます。1万円以下で購入することができます。
■⑦フードベスト

ノースリーブタイプのベストに、フードがくっついたものです。フードをかぶることで頭もすっぽり覆うことができるため、首から水が入ってくることがありません。また、フード自体にも保温性があるので、冷えやすい頭を守ることができます。
■⑧ウェットパンツ

下半身のみのウェットスーツです。足首までのタイプと太ももまでの短いタイプがあります。上記に記載のベストやタッパーなどと組み合わせて着用することができます。
■⑨セミドライ

見た目はフルスーツとほぼ同じです。秋から冬にかけて、水温の低い場所でのマリンスポーツに適しています。フルスーツより生地が厚く保温性があり、防水チャックがついていることで他のスーツに比べてほとんど水が入ってきません。
ただし生地が厚い分動きづらいことがあるので、あまり動くことのないスキューバダイビングでの利用をおすすめします。価格は2万円台~3万円台ほど。
ウェットスーツの選び方のポイント7つ

■①選ぶべきスーツの種類を考える
上記で様々な種類のウェットスーツを紹介しました。種類が多い中、どのようにしてスーツを選べばいいのでしょうか?まず初めに自分が楽しみたいマリンスポーツはどの種類のウェットスーツが適しているのかを考える必要があります。
例えば頻繁に体を動かすのなら生地が薄く伸縮性のあるものを。長く水に浸かっているのなら保温性の高い物を購入する必要があります。
しかし最も優先すべき決め手は楽しむ場所の気温と水温です。暖かいか寒いかでも必要なスーツの種類が大きく変わります。動きやすいスーツを着た際に、体が冷えてしまっては快適に長くスポーツを楽しむことができなくなってしまいます。
■②通販購入はなるべく避けて必ず試着を!
スーツで体を保温する仕組みは、スーツを着た状態で水中に入ると手首や首などから水が入ってきます。しかしその水は外に出て行くことなくスーツと体の間に留まります。そしてその水は 体温で暖められて温かくなります。その温かい水で体温がうまく保温されているわけです。
つまり、スーツが緩すぎると水が頻繁に出入りしてしまい、常に冷たい水が肌に触れていることになります。とはいえきつすぎると、今度は動きづらかったり水中で水圧がかかり、苦しくなってしまいます。
そのため必ず試着をし、体にぴったりつくくらいのスーツを選びましょう。1番確実なのは、多少値段が上がってもお店の人に頼んでサイズを測ってもらい オーダーメイドを購入することです。
■③選ぶべきスーツの素材
おすすめのウェットスーツにはネオプレーンゴムというゴム素材が含まれています。ネオプレーンゴムは保温性を保つためにゴムの問に気泡が入っています。もうひとつ重要な素材にジャージがあります。ジャージは表面に布地が張ってあり、伸縮性、耐久性に優れている反面、ネオプレーンゴムよりもやや保温性に欠けます。ネオプレーンゴムとジャージの2種類の素材が使われているスーツを選びましょう。
多少値は上がってしまいますが、メーカー独自で開発された素材もおすすめです。一般的な素材に比べて素材本来の強さや効果がとても高いため、より長く快適に使用することができるでしょう。
■④選ぶべきスーツの厚さ
一般的なウェットスーツの厚さは2mm~5mm程です。生地が薄くなればなるほど動きやすい反面保温性が劣り、厚くなればなるほど動きづらい反面保温性があがります。マリンスポーツを楽しむ場所によって厚さを決めるべきでしょう。
また、生地は薄い方は気泡が少なく厚い方は気泡が多く浮力があります。泳ぐことに自信の無い方は、生地が厚めのスーツを選んだ方がいいかもしれません。
■⑤日本のブランドがおすすめ
スポーツ用品は海外の会社製品がほとんどであり、ウェットスーツも然りです。しかし海外製品のスーツ、特に格安の物だとどうしてもサイズが日本人向けでなく品質もイマイチだったりします。
海外でマリンスポーツを始める場合は、一旦海外ではレンタルを着て、必ず日本で買ってから長く続けるようにしましょう。Made in Japan のウェットスーツは多少値が張りますが、機能性や保温性といった品質がとても優れており、長く使い続けることができます。
■⑥スーツのファスナーの場所について
ウェットスーツを購入するとき、初めはほとんどのスーツの背中にファスナーが付いています。特に足首と手首まで覆うスーツを購入する際は、必ず足首、手首にもファスナーを付けることをおすすめします。
スーツを着るときにスーツが乾いた状態ならば何とか着られますが、濡れたスーツを脱ぐときに肌がスーツに張り付いてなかなか脱ぐことができません。しかし足首、手首にファスナーを付けておけば、脱ぎ着のしやすさが断然ちがいます。
初めから付いているのならいいですが、オプションで付けられる場合はできるだけ付けてもらいましょう。
■⑦動きやすいかどうか
最終的にはこれに尽きます。遊ぶマリンスポーツによって、どの体の部分を多く動かすかを考慮すべきでしょう。例えばサーフィンならば腕を大きく動かすため、保温にかなり優れているとはいえ生地が厚くて腕が動かしにくいスーツを購入すべきではないでしょう。スーツを試着した際に、実際にある程度体を動かしたりして、動きやすさを確かめましょう。
おすすめスキューバダイビングウェットスーツ3つ
スキューバダイビングは他のマリンスポーツよりもはるかに長い時間海の中にいます。 そのためいかに保温性の高いスーツを選ぶかが重要になります。
そして海の生き物や岩などの障害物もたくさん落ちているため、傷が付きにくい丈夫な素材を使用しているものを選びましょう。以上を踏まえておすすめのスーツを3点ご紹介します。
■①World Dive「AW」
商品名:AW
メーカー名:World Dive
価格:43,200円
スーツの両面がジャージ素材でできており、袖口から水を入れ、入ってきた水を体温で温めるため水温の低い場所でもしっかり保温してくれます。
オーダーメイドで購入する際は各部位ごとに豊富なカラーバリエーションでカスタマイズすることが出来ます。オプションで手首、足首にファスナーを付けることができ、つけない場合スーツの着脱がかなり困難になってしまうので、できるだけつけることをお勧めします。
ゴムの間にたくさんの気泡が入っており浮力を確保することができるので、初心者ダイバーの方にもお勧めです。
■②GULL「GW-6550A」
商品名:GW-6550A
メーカー名:GULL
価格:29,800円
FIRという特殊な起毛素材が使用されており、身体から発生した熱で水中でも長時問しっかり保温できます。手首の部分に20cm のロングファスナーが、足首部分にも16cm のロングファスナーが付いているため、手首足首部分を大きく広げることができスムーズに着脱できます。また、小さな力で背中のファスナーも簡単に開閉させることができるので 破損をしやすいファスナーを長持ちさせることが出来ます。
■③HeleiWaho「5mmウェットスーツベーシックフルスーツ」
商品名:5mmウェットスーツベーシックフルスーツ
メーカー名:HeleiWaho
価格:12,852円
素材に気泡を多く含んでおり浮力を確保できるので、泳ぎに自信のない方にもおすすめです。リーズナブルな値段でコストパフォーマンスに優れています。同じメーカーが出しているベストやタッパーと合わせて購入するのもおススメです。膝の部分についている3Dクッションニーパッドが生地の擦れを防ぎます。伸縮性に優れ、紫外線を防止してくれる効果があるため他のマリンスポーツにも使えます。
おすすめサーフィンウェットスーツ3つ
サーフィンといえばウェットスーツですね。腕をとにかく動かすスポーツなので、動きやすさに特化したスーツを選ぶべきでしょう。既製品のスーツの場合、自分の体にフィットしない場合がありますので、できればオーダーメイドで購入してほしいところです。下記でご紹介する3点のスーツは、オーダー商品はもちろん既製品でも十分高性能を発揮してくれるものばかりです。
■①MAXIM「COMBI TIP-ZIPマリーナモデル」
商品名:COMBI TIP-ZIPマリーナモデル
メーカー名:MAXIM
価格:77,760円
軽さと動きやすさに特化したスーツ。吸水拡散力に優れた特殊な素材を使用しているため短時間で脱水され乾きやすく、冬でも快適にサーフィンができます。オプションでボーダーラインの柄を選ぶことができ、お気に入りのプリントをスーツに施すことができます。 自分だけのスーツをオーダーしましょう。
■②DOVE「DS-2A BACKZIP」
商品名:DS-2A BACKZIP
メーカー名:DOVE
価格:24,624円
全身にストレッチジャージの素材が含まれており、伸縮性が高いだけでなく運動性も助けてくれます。腕を動かしたときの窮屈さをほとんど感じることがありません。 海外生産品ですが、伸縮性が高いためどの体型にも合わせることができます。
■③HeleiWaho「5mmウェットスーツベーシックフルスーツ」
商品名:5mmウェットスーツベーシックフルスーツ
メーカー名:HeleiWaho
価格:12,900円
スキューバダイビングのおすすめでも紹介したスーツで、他のマリンスポーツとの併用もできます。 伸縮性に優れており、紫外線防止効果もあるため長時間サーフィンを快適に行うことができます。 素材に気泡を多く含んでおり浮力効果があるので、泳ぎの苦手な方はこのスーツを購入することを おすすめします。値段もリーズナブルでコストパフォーマンスが良いです。
おすすめトライアスロンウェットスーツ3つ
トライアスロンにおいてウェットスーツの着用は義務付けられてはいませんが、他の選手との衝突やケガなどを防ぐためスーツは着るべきでしょう。また安全の面だけではなく、余計な空気や水の抵抗を受けないため、スーツを着た方がより速いタイムを出しやすいことがわかっています。
スーツを着て参加しない手はありませんね。ちなみにトライアスロンのスーツはオーダーメイドで購入することがほとんどです。既製品とオーダーメイドではフィット感が断然に違います。スーツと体の間に余計な隙間が無いので、抵抗を受けない分タイムが速くなりやすいでしょう。
■①monoii「ウェットスーツ795」
商品名:ウェットスーツ795
メーカー名:monoii
価格:5,980円
ストレッチ性が高く弾力のある生地で、春から秋にかけてのシーズンで利用できます。首周りをベルクロで留めてあるため着脱に便利です。胸とひざの部分には摩擦に優れた加工を施しているのでしっかりした作りになっています。保温の他に強い紫外線や、外部からの衝撃や接触などから肌を守るので、マリンスポーツ全般に向いています。
■②MORGEN SKY「MS1106」
商品名:MS1106
メーカー名:MORGEN SKY
価格:9,980円
裏起毛素材で、保温性の効果が高いです。マジックテープで襟サイズを調節することができ、襟の裏側に使用されているスキン素材が水の浸水を抑えます。
バックジップ設計なので、スーパーロングのファスナーの紐で着脱が簡単です。バックジップの裏にはスキン素材のカバーを貼り付け、背中からも浸水を抑えます。背中がY-cutting Line設計なので、動作によって起こる引っ張る力を分散し、運動性能を守ります。
■③monoii「ウェットスーツ790」
商品名:ウェットスーツ790
メーカー名:monoii
ストレッチ性が高い生地なので、厚さは3mmでも動きやすさを実感できます。また春から秋の利用が可能です。首周りをベルクロで留めるタイプなので着脱に便利です。胸とひざが摩擦に耐えられる加工をしており、スーツが長持ちします。紫外線や、衝撃や接触から体を守り怪我を防止するのでマリンスポーツ全般に使用できます。
おすすめシュノーケルウェットスーツ3つ
シュノーケルに適した服装といえば、ラッシュガードかウェットスーツです。ラッシュガードとは水着の上またはウェットスーツの下にインナーとして着ることもできます。紫外線の予防もできますが、 安全と保温性を考えたらやはりウェットスーツがおすすめです。
マリンスポーツの中でもお手軽にできる内の1つなので、リゾート地や海がきれいな場所ならレンタルしているところが多いです。他のマリンスポーツよりスーツの値段が割とリーズナブルな場合が多いので、 頻繁にシュノーケルをするため自分専用のスーツが欲しいと思った方は下記の3点がおすすめなので、ぜひ購入してみてください。
■①CRESSI「ウェットスーツ」
商品名:ウェットスーツ
メーカー名:CRESSI
価格:16,990円
ライクラ生地によって肌をしっかりカバーし、着心地がいいです。UV50+の生地は紫外線から肌を守ってくれて日焼け防止をしてくれます。かかとが穴あきタイプです。
■②Pinnacle「ウェットスーツ」
商品名:ウェットスーツ
メーカー名:Pinnacle
価格:10,584円
様々なマリンスポーツに使用できます。特に女性にとって1番人気モデルです。高いチタンコーティング仕様により、高い保温性と抗菌力が付いています。胸元と背中、腕部分にスキン素材が使用されており、カットパネルは女性らしいラインを出しつつクールでかっこいいデザインです。
■③HeleiWaho「5mmウェットスーツベーシックフルスーツ」
商品名:5mmウェットスーツベーシックフルスーツ
メーカー名:HeleiWaho
価格:12,900円
スキューバダイビングのおすすめでも紹介したスーツで、他のマリンスポーツとの併用もできます。伸縮性に優れており、紫外線防止効果もあるため長時間のシュノーケリングを快適に行うことができます。素材に気泡を多く含んでおり浮力効果があるので、泳ぎの苦手な方はこのスーツを購入することを おすすめします。何より値段がリーズナブルなところが魅力です。
まとめ
せっかくマリンスポーツを楽しむのならば絶対に事故や怪我だけは避けたいですよね。 また、着るウェットスーツもきつすぎたりゆるかったりしてサイズが合わない場合 、長時間楽しむことができなくなってしまいます。そのため、きちんと試着をするあるいはお店の人にサイズを測ってもらい、オーダーメイドのスーツを購入することをおすすめします。
また、楽しむスポーツの種類や場所によって着るべきスーツも異なるので、こちらもお店の人に尋ねてから購入しましょう。1着だけでなく冬の海でも快適に過ごせるようなスーツをもう1着持っておくと年中楽しむことができます。冬の海の方が人も少なくキレイなことが多いですから年中楽しまないのはもったいないですよ。